クリス・アセート『筋量を増やすためのトレーニング』

 

『究極の筋肉を造るためのボディビルハンドブック』2章

 

 

◻︎用語
ワークアウト→筋肉トレーニングのこと。
レップ数→例えば「10回3セット」の「10回」の部分
オールアウト→全ての力を出し尽くして限界まで追い込んだ状態。トレーニーが目指す境地。
オーバートレーニング→トレーニングのやり過ぎで回復が追いつかず、かえって筋肉がしぼんでしまう状態。トレーニーにとって最悪の状態。

 

 


■はじめに
ボディビルダーにとってトレーニングをする最大の目的とは?持久力か、瞬発力か、はたまた腕力か。
ここでは最大の筋発達を可能にする最高のワークアウトシステムを考えてみたいと思う。

 

 

■セット間休憩は長く、ワークアウトは短く

筋肉を発達させるには重りを徐々に重くしていくことが必要。
筋量と筋力を両方つけるのに最も良いレップ数は6〜10回。
6レップ以下で限界がくるような重さだと筋力は増すが筋量は必ずしも増えない。
逆に12レップ以上やれてしまう重さでは筋肉の持久力が上がるだけ。
各レップは加速的な素早い動作で行わなければならない。重りを「上げる」のではなく「爆発させる」こと。

セット間の休憩は短い方が良いと信じられてるが、これは嘘。
休憩が長く、ワークアウトの時間自体は短い方が筋発達には良い。
ワークアウトが長すぎるとカロリーの消費が過大になり、筋肉の回復を妨げ、かえって筋肉が減って脂肪が増える。

一回のワークアウトは1時間以内に抑えること。
重りは加速しながら挙げ、6〜10レップで限界がくる重量で行うこと。
セット間の休憩は心拍数が戻り、筋肉の力が完全に回復したと感じるまでしっかりとること。
背中や足のような大きい筋肉のセット間の休憩は4分程度、腕など小さな筋肉の休憩は1分程度が目安。

 

 

 

■1部位に何セット必要か

初心者と中級者は1部位に3種目がいい。その各種目のセット数は筋量によって変わってくる。

初心者は正しいフォームを体に覚えこませるために、軽い重量で多めのセットが良い。
初心者が高重量少セットでやろうとすると怪我のリスクが高まる。
しかし初心者なら軽めの重量でも筋肥大が期待できる。

中、上級者は筋肉にどれだけのストレスがかけられたかで筋発達が決まる。
これはレップ数やセット数も関わるが重りの重量が最も重要。しかも正しいフォームで扱えることが前提。

1セットで限界まで追い込めるという1セット法は嘘。なぜなら休めばまたセットに取り掛かれるくらいの力は残ってるから。
逆に多すぎるセット数もよろしくない。筋肉に刺激を与えるというよりただ疲労させるだけ。

というわけで各部位に行うセット数は筋肉の大きさによって決まる。
ウォーミングアップも含めて、小さな筋肉(腕、ふくらはぎ)は4〜6セット、大きな筋肉(背中、肩、胸、足)は8〜12セットを行えば十分。

 

 


■ワークアウトスケジュール

筋肉は休んでるときに発達するというのは科学的な事実。
トレーニングしすぎで回復のバランスが崩れると筋発達しない。なので休息が十分に取れるスケジュールを組むのが大切。
オススメのスケジュール4つ。

【3日オン、1日オフ】
1日目:胸、背中
2日目:もも、ふくらはぎ
3日目:肩、腕、腹筋
4日目:休み

中間日に脚をやることで上半身を休ませることができる。4日で1サイクルなので回復が追いつかずキツイと感じる人がいるかも。

 

【4日オン、1日オフ】
1日目:胸、肩
2日目:もも、ふくらはぎ
3日目:肩、腹筋
4日目:腕
5日目:休み
これが一番好きだが2〜3週間続けてやると疲れてくるかも。疲れたら「4日オン、2日オフ」もアリ。さらにその変化版として↓

 

【2日オン、1日オフ】
1日目:胸、上腕二頭筋
2日目:ももとふくらはぎ
3日目:休み
4日目:背中、腹筋
5日目:肩、上腕三頭筋
6日目:休み
これだとたっぷり休みが取れるのでオーバートレーニングの心配もなく、いつも元気でいられる。

 

【2日オン、1日オフ+脚】
1日目:胸、背中、腹筋
2日目:肩、腕
3日目:休み
4日目:脚
5日目:休み
十分な休みを取りながら脚を強化したい人にはコレ。


3番目と4番目の方法がたっぷり休みも取れてオーバートレーニングの心配もなくメリハリのあるトレーニングができる。

自分の体で弱い部分があるなら、オフの日の翌日、エネルギーが最も体に充満しているタイミングでトレーニングすること。

停滞気味な上級者へのアドバイスとしては、たまに(ワークアウト5回のうち1回くらいは)3レップ1セットで限界がくる重量で行うと良い。つまり、普通に2セットやってからさらに重くして1セット。こうして体に高重量の感覚を教えることができれば今までの重量が次回には軽く感じるようになる。

 

 


○感想
個人的には筋トレを習慣にするためにも1日30分のトレーニングで6日オン、1日オフの6分割が向いてる気がする。一週間単位でスケジュール組むのが性に合ってるし。しかしプロのビルダーが本にまで書いて広めようとしてることだ。騙されたと思って生活に取り入れる価値はあるか。しかし1日1時間か…生活全体を見直さないといけない。

 

 

究極の筋肉を造るためのボディビルハンドブック

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